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遺産分割・配偶者CASE 04

残された母の暮らしを最優先に
── 子どもたちが譲り合った、シンプルな相続

ご相談者松本 和子さん(仮名・70代女性)とお子様 地域兵庫県(変更) ご家族母・子2人

長年連れ添ったご主人を亡くした松本和子さん。相続人は、和子さんとお子様お二人です。遺された財産は、現金、土地と家屋、そして生命保険。お子様たちの想いは、最初からはっきりしていました。「これから一人で暮らしていく母の生活が、何よりも大事」。

争いのない相続だからこそ

相続というと、つい“争続(あらそうぞく)”という言葉が頭をよぎります。けれど、松本家のご相談は、その対極にありました。お子様お二人は、はじめから「自分たちの取り分よりも、母さんがこの先困らないことが優先」と口を揃えていたのです。

それでも、ご相談に来られたのには理由がありました。「法定相続分どおりに分けなくてもいいのか」「どんなふうに書面にしておけば、将来もめずにすむのか」。争いがないからこそ、“きちんと形にしておきたい”――そんな前向きなご相談でした。

想いを、正しい形に

お話をうかがいながら、ご家族の希望を整理していきました。結論はシンプルです。お子様お二人はそれぞれ現金を受け取り、土地・家屋を含む残りの財産は、すべてお母様が相続する。これにより、和子さんは住み慣れた我が家で、これからも安心して暮らし続けられることになります。

大切なのは、この「家族の想いで決めた分け方」を、きちんと遺産分割協議書という書面に残すこと。口約束のままでは、時が経ち、状況が変われば、思わぬ行き違いが生まれることもあります。登記や預貯金の手続きにそのまま使える正確な文面で書面を整えることが、ご家族みんなの“将来の安心”につながります。

物語のその後

手続きそのものは、決して複雑なものではありませんでした。けれど、シンプルな相続ほど「まあ、うちは大丈夫だろう」と書面を後回しにしてしまいがちです。

松本家は、ご自宅の名義変更(相続登記)まできちんと終え、すべてを形にしました。「これで、母も私たちも安心です」。お子様の言葉に、和子さんが静かにうなずいていたのが印象的でした。

当センターの対応

  1. ご家族の想いを整理──「母の生活を最優先に」という方針を軸に、分け方を一緒に確認しました。
  2. 配偶者へ集約する分割──お子様は現金を取得し、ご自宅を含む残りはすべてお母様が相続する形に整えました。
  3. 遺産分割協議書の作成──合意内容を、登記や預貯金の手続きにそのまま使える書面にしました。
  4. 名義変更まで──提携専門家と連携し、ご自宅の名義変更(相続登記)まで対応しました。
この事例のポイント

遺産の分け方は、必ずしも法定相続分どおりである必要はありません。ご家族の想いで自由に決められます。ただし、合意した内容は必ず「遺産分割協議書」として書面に残すこと。これが、将来のトラブルを防ぐ何よりの備えになります。

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本ページの相談事例は、当センターに実際にお寄せいただいたご相談をもとに、ご相談者のプライバシー保護のため、 お名前(すべて仮名)・地名・財産の金額・固有名詞等を変更し、必要に応じて複数の事例を再構成して作成しています。 登場する人物・地名・数字は、特定の個人・団体を示すものではありません。 また、記載は作成時点の一般的な制度・実務にもとづくもので、法令改正等により変わることがあります。 遺産分割協議書および関係書類の作成は行政書士・司法書士が、不動産登記は司法書士が、相続税の申告は税理士が、 相続人間に争いのある事案の代理・調整は弁護士が、それぞれ行います。 手続きの内容・期間・費用は、ご家族の状況により異なります。具体的なご相談は、当センターおよび提携専門家までお問い合わせください。
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