相続人が自己破産していたら相続はどうなる――破産手続開始の「前」か「後」かで分かれる遺産の行方、破産法238条と相続放棄、遺産分割と破産管財人、免責後の相続まで完全ガイド
相続人が自己破産していても、破産は相続欠格・廃除の事由ではないため、相続人であることは変わりません。ただし、相続した財産が債権者への配当に回るかどうかは、被相続人の死亡が「破産手続開始の決定」の前か後かで分かれます(破産法34条の固定主義)。開始決定の前に相続が開始し、開始決定の後に単純承認や相続放棄をした場合は、破産財団に対しては限定承認の効力になる破産法238条のルールがあります。家庭裁判所での相続放棄と、遺産分割協議で取り分をゼロにすることの違い(最判昭和49年9月20日・最判平成11年6月11日)、破産管財人と遺産分割、免責後の相続まで整理しました。